「外構の仕事はきつい」は本当?業界のプロが明かす仕事のリアルと、想像を超えるやりがい  

家の外観を彩り、住まう人の暮らしの第一印象をかたちづくる外構(がいこう)の仕事。建物と街並みを繋ぐその空間づくりに、漠然とした憧れや魅力を感じている方もいらっしゃるかもしれません。「自分の手で何かを創り出してみたい」「ものづくりに関わる仕事がしたい」と考えたとき、選択肢のひとつとして思い浮かぶ、やりがいの大きな仕事です。


しかし同時に、「外構の仕事はきつい」という言葉を耳にして、不安に感じているのではないでしょうか。夏の厳しい暑さや、冬の凍えるような寒さのなかでの作業。体力的にハードな場面も多いのではないか。そんなイメージが先行して、あと一歩を踏み出すのをためらってしまう気持ちも、無理からぬことだと思います。


仕事には、どんなものでも大変な側面と、それを上回る喜びがあります。大切なのは、その両方をきちんと知ったうえで、自分自身が本当にやりたいことなのか、納得して考えることではないでしょうか。


ここでは、巷でいわれる「きつい」という言葉の裏側にある事実と、それだけでは決して語り尽くせない、この仕事ならではの深い魅力について、少しずつ紐解いていきたいと思います。あなたの不安が晴れ、この仕事の本当の姿を知るための、ひとつのきっかけになれば幸いです。




なぜ外構の仕事は「きつい」と言われるのか?その理由を正直に解説します

外構の仕事が「きつい」と言われる背景には、避けては通れないいくつかの側面があります。憧れだけで飛び込んで後悔しないためにも、まずはそのリアルな部分を正直にお伝えします。これは、この仕事を目指す誰もが向き合うことになる、いわば仕事の一部ともいえるものです。



避けられない、天候との闘い

外構工事の現場は、そのほとんどが屋外です。そのため、季節や天候の影響を直接的に受けることになります。夏の強い日差しが照りつけるなかでは、汗が止まらず、体力の消耗も激しくなります。逆に冬は、かじかむ手で繊細な作業を行わなければならない日や、冷たい風に吹かれ続ける日もあります。


もちろん、こまめな水分補補給や休憩、適切な防寒対策など、健康と安全を守るための工夫は欠かせません。それでも、自然環境のなかで仕事をするという事実は、この仕事の厳しさのひとつとして、まず理解しておく必要があります。



覚えることの多さと、求められる正確さ

「外構」とひとことで言っても、その仕事内容は非常に多岐にわたります。地面を掘り、固める土木の知識。セメントや砂を混ぜてコンクリートを作る技術。ブロックやレンガを正確に積み上げる左官(さかん)の技術。フェンスやカーポートを組み立てる金物の知識。さらには、植える樹木や草花の特性まで、覚えるべき専門知識は数えきれないほどあります。


また、これらの作業にはミリ単位の正確さが求められます。少しのズレが、全体の仕上がりの美しさや、構造物としての強度に大きく影響してしまうからです。肉体的な大変さだけでなく、常に高い集中力と繊細さが求められる、頭脳的な側面も持ち合わせているのです。



プロとして当然、体力が求められる場面

やはり、体力が必要な仕事であることは事実です。セメント袋やブロック、庭石といった重い資材を運んだり、スコップや重機を使って地面を掘り起こしたりと、身体を資本とする場面は日常的にあります。


一日中体を動かし続けることも珍しくなく、仕事が終わるころには心地よい疲労感に包まれる、という日も多いでしょう。しかしそれは、裏を返せば、健康的な汗を流せる仕事であるということでもあります。楽な仕事ではありませんが、体を動かすことが好きな人にとっては、充実感に繋がる要素かもしれません。




「きつい」だけでは終わらない。外構の仕事がもたらす、他では味わえない達成感とは

外構の仕事には、確かに厳しい側面があります。しかし、それでも多くの職人たちが誇りを持ち、この仕事を続けているのは、それを上回るほどの大きな喜びと、他では決して味わうことのできない達成感があるからです。



「地図に残る」ものづくりの大きな喜び

外構職人の仕事は、何もない更地の状態から始まります。そこに自分たちの手で線を引いて、土を動かし、一つひとつブロックを積み上げていく。そうして、少しずつ風景が出来上がっていく過程は、ものづくりにおける最大の醍醐味といえるでしょう。


すべての工事が完了し、殺風景だった空間が、美しいアプローチや温かみのあるウッドデッキ、緑豊かな庭へと姿を変えたときの感動は、言葉にできないものがあります。そして、その仕事は「作品」としてその場所にずっと残り続けます。何年、何十年と、そこに住まう家族の暮らしに寄り添い、街の風景の一部となる。自分の仕事が地図に残るという実感は、大きな誇りへと繋がっていきます。



お客様の笑顔が、なによりの原動力になる

この仕事の喜びを語る上で欠かせないのが、お客様の存在です。私たちは、お客様が長年夢に描いてきた「理想の住まい」の最後の仕上げを任されています。だからこそ、その期待に応えたいという想いは、自然と強くなります。


工事の最後に、「想像以上に素敵になった」「毎日家に帰るのが楽しみです」「本当にありがとう」といった感謝の言葉を直接いただけたとき。お客様の心からの笑顔を見た瞬間、それまでの苦労や疲れはすべて吹き飛んでしまいます。誰かのために自分の技術を役立て、喜んでもらえるという実感は、他の何にも代えがたい、この仕事の原動力です。



自分の「手」が、一生モノの財産になる

外構の仕事を通じて身につけた技術は、決してあなたを裏切りません。土を扱う技術、セメントを練る技術、美しくレンガを並べる技術。一つひとつの経験が積み重なり、あなたの「手」に、一生もののスキルとして刻まれていきます。


天候に左右される日や、体力的に大変な日があったとしても、昨日できなかったことが今日できるようになる、という成長の実感が、日々のモチベーションを支えてくれます。手に職があるという自信は、将来への安心感にも繋がる、確かな財産となるのです。




自分は向いている?外構の仕事で輝ける人の共通点

ここまで仕事のリアルな側面と、その先にあるやりがいについてお伝えしてきました。では、実際にどのような人が外構の仕事に向いているのでしょうか。特別な資格や経験よりも、むしろその人の持つ個性や価値観が大切になる場面が多くあります。もし、あなたに当てはまるものがあれば、この仕事で輝ける可能性を秘めているかもしれません。



完成形を想像して、わくわくできる人

外構の仕事は、何もない地面に図面を広げるところから始まります。その時点では、まだ誰の目にも見えない完成後の美しい風景を、自分の頭の中に思い描き、実現に向けて段取りを考える必要があります。


「ここにこんなアプローチができたら、毎日歩くのが楽しくなるだろうな」「この場所にウッドデッキを作れば、家族の憩いの場になるだろう」。そんな風に、未来の空間を想像して、心がわくわくするような人は、この仕事にとても向いています。ものづくりが好き、特にゼロから何かを組み立てていくプロセスそのものを楽しめる人にとって、日々の作業は挑戦と発見に満ちた、充実したものになるはずです。



チームでひとつの目標に向かうのが好きな人

大きな外構工事を、たった一人で完成させることはできません。現場では、経験豊富な親方や先輩、そして同僚たちと常に連携を取りながら作業を進めていきます。それぞれの職人が持つ専門技術を結集し、ひとつのチームとして、お客様の理想という共通のゴールを目指すのです。


そのため、自分の作業に集中するだけでなく、周りの状況に気を配り、仲間とこまめに意思疎通を図る姿勢がとても大切になります。「ありがとう」「助かったよ」といった何気ない言葉を掛け合い、互いに協力し合うことに喜びを感じられる人。一人で黙々と作業するよりも、チームの一員として大きなものを成し遂げたいと考える人にとって、外構の現場は最高の舞台となるでしょう。



身体を動かすことに充実感を覚える人

やはり、身体を動かすことが基本となる仕事です。一日中デスクに座っているよりも、外に出て、自分の身体を使って働くことに心地よさや充実感を覚える人にとっては、まさに天職といえるかもしれません。


もちろん、楽なことばかりではありませんが、自分の流した汗が、目に見える「かたち」となって残っていく手応えは、何ものにも代えがたいものです。仕事を通じて体力がつき、健康的でいられるという側面もあります。単に「体を動かすのが好き」というだけでなく、それが価値あるものを生み出す力になることに、喜びを見出せる人が活躍しています。




働きがいが違う。湘技建が実践する「単なる作業で終わらない」外構の仕事

外構の仕事のやりがいは、どの会社で働いても同じ、というわけではありません。どのような理念を持ち、どのような仕事を手掛けている会社を選ぶかによって、職人として得られる経験や働きがいは大きく変わってきます。


例えば、ただ決められたものを、決められた通りに作る「作業」に終始する現場もあれば、職人一人ひとりが誇りと目的意識を持って働ける環境もあります。その違いは、会社の姿勢から生まれます。



デザイン性の高い仕事が、職人の誇りを育む

私たちの仕事は、お客様一人ひとりのご要望に合わせて創り上げる「世界に一つだけのオリジナルデザイン」が基本です。それは、どこにでもあるような既製品の組み合わせではなく、細部にまでこだわった、デザイン性の高い空間づくりを意味します。


このような仕事に携わる職人には、当然、高い技術力が求められます。デザイナーが描いた繊細な曲線をどう表現するか、異なる素材をどう美しく調和させるか。常に創意工夫が求められるからこそ、職人としての腕が磨かれていきます。難しい挑戦であるからこそ、それを乗り越え、美しい空間を完成させたときの達成感は格別です。ありきたりではない、特別なものづくりに携われるという事実が、日々の仕事への誇りを育んでくれます。



お客様の「想い」を直接「カタチ」にする喜び

私たちは、お客様との打ち合わせから設計、そして現場での施工まで、すべてを一貫して自社で手掛けています。これは、職人がお客様の「想い」を直接感じながら仕事ができる環境である、ということです。


「こんな暮らしがしたい」「家族とこんな時間を過ごしたい」。設計図の向こう側にある、お客様の温かい願いや夢に触れることで、私たちの仕事は単なる作業ではなくなります。お客様の夢を叶えるための、大切なパートナーとしての役割を担っているのだという実感。それこそが、私たちの働きがいの源泉です。ただ言われたものを作るのではなく、想いを汲み取り、それを自分の手で「カタチ」にしていく。その喜びを、私たちは何よりも大切にしています。


このような仕事のスタイルは、私たちが手掛けた数多くの施工事例にも表れています。ぜひ一度、ご覧になってみてください。

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結論:外構は暮らしを創る仕事。その奥深さと可能性に、あなたも触れてみませんか

ここまで、外構の仕事の「きつい」と言われる側面と、それを遥かに上回る魅力についてお話ししてきました。


確かに、夏の暑さや冬の寒さのなかでの作業は楽ではありませんし、覚えるべき知識や技術もたくさんあります。しかし、それらはすべて、お客様のたったひとつの理想を叶え、長く愛される空間を創造するためにあります。自分の流した汗や、積み重ねた努力が、目に見える美しい「かたち」となり、誰かの暮らしを豊かにしていく。外構の仕事とは、そんな確かな手応えと誇りに満ちた、奥深い世界なのです。


私たちが掲げる「世界に一つだけのオリジナルデザインで、お客様の想いをカタチにする」という言葉は、まさにこの仕事の本質を表しています。それは、単に建物の周りを整備する作業ではありません。ご家族の笑顔があふれる庭を、一日の疲れを癒す安らぎのアプローチを、そして、街並みに新たな彩りを加える風景を、一つひとつ丁寧に創り上げていく仕事です。


この記事を読んで、外構という仕事のなかに、ほんの少しでも可能性を感じていただけたなら嬉しく思います。あなたの「ものづくりが好き」という気持ちが、誰かの大きな喜びにつながる。そんな未来が、ここにあるのかもしれません。

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